対物保険

 

対物賠償保険は、自動車事故によって、相手の自動車・建物・電柱など、他人の財物、つまり「モノ」に破損、汚損、滅失などの損害を与えて、法律上の損害賠償責任を負った場合に、保険金が支払われます

 

                                     対物賠償の補償範囲
モノへの賠償に適応する保険、と考えるとモノそのものをだけを連想しがちですが、例えば、店舗など業務を行っている建物への衝突や、トラックや大型車など業務用の車両に衝突した場合は、建物や車両など直接壊したモノへの賠償以外にも、営業損失や休業補償などの損害が含まれるため、予想以上に高額となることがあります。

対物賠償保険は、これらの損失も含めてカバーします。
                             交通事故賠償に関する主な高額判決例
物損事故
認容額
判決日
裁判所
事故状況・損害品
1億3451万円
1996年7月17日
東京
店舗飛び込み(パチンコ店)
1652万円
1994年5月24日
横浜
店舗飛び込み(美容室)
1468万円
1994年11月17日
大阪
追突(営業トラック)
1363万円
1997年3月19日
東京
倒れた照明灯を避け横転(大型冷凍車全損)
1200万円
1997年6月27日
名古屋
出合頭(ベンツ)
1069万円
1996年1月26日
仙台
高速道で並進車に衝突(大型トラック全損、休車損)
1034万円
1995年6月9日
大阪
スピン車を避けガードレール衝突(大型トラック全損、休車損)
1031万円
1997年9月26日
名古屋
衝突され海中転落(車両保険:ポルシェ)
982万円
1993年10月27日
京都
対向車に正面衝突(ベンツ修理費、評価損)
935万円
1996年11月29日
大阪
段ボールに衝突(漆器、輪島塗)
日本損害保険協会
認定総損害額とは、被害者の損害額(弁護士費用を含む。)をいい、被害者の過失相殺相当額を控除する前の金額をいう。
認定総損害額は、千円以下切り捨てである。

 



 

対物賠償保険が適用にならない場合
対物賠償保険は、あくまでも他人のモノに対して適応する保険です。従って、自分や家族の所有物については補償されません。これは対人賠償保険と同じく、法的な賠償責任を負ったものに対応するのが対物賠償保険だからです。

したがって、自分の自宅建物や自宅の塀などに車をぶつけてしまった時や、家族の所有するもう一台の車との衝突事故などは対応しませんので注意しましょう(車同士の事故による車両の補償は、それぞれの
車両保険が対応します)。
非適用
自分や家族の所有物

 



保険会社によって内容が違いますので、詳しくは各商品のパンフレットなどを参考にしてください。
 

 ホームへ戻る